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脊椎・脊髄・神経外科外来

診療科・部門紹介

月刊盛岡タイムス『フォレスト』2008年1月15日 Vol.4掲載

上肢、下肢のシビレについて
-上肢、下肢のシビレの原因として多い首・腰・末梢神経外科疾患の上手なかかり方・手術の受け方-

手足のシビレの原因は

首から下の神経は脊髄・神経根・末梢神経と分かれていきます。
これらの神経はいくつかのトンネル・管(脊柱管、神経根管、手根管、肘部管など)を通りますが、そのトンネルが加齢や使い過ぎにより狭くなり、神経は圧迫されます。
これが原因で手・足のしびれをきたす首・腰・末梢神経外科の病気は高齢化社会の到来もあって非常に多いです。
これらの病気の一部では、重症化すれば手術が必要になることも多いです。
したがって、しびれが出て心配な時には、遠回りをせずに専門家に早めにかかり、診断そして診断の理論的根拠、治療方針を聞いて、納得した治療や病気を正しく理解した上で経過観察をするべきです。

多い病気はなんでしょう

多い病気とは腰のヘルニア、腰の狭窄症・すべり症、首のヘルニア、圧迫性頚髄症、手根管症候群、肘部管症候群で、それぞれでMRI(磁石を用いた神経組織やヘルニアまでが写る画像診断)や電気診断(末梢神経の電気信号の伝わるスピード・反応の大きさをみる検査)なども、必要な検査となります。
もし、手術が必要であると言われた場合には専門家にとってこれらの手術は非常にポピュラーですが、病院によって手術の内容に大きな違いがあることもあり、十分な情報を仕入れて、納得されてから受けた方が良いと思います。

手術するべきか迷います

例えば、マスコミで取り上げられることの多い内視鏡下手術やレーザー椎間板療法は、宣伝する側が長所のみを強調している場合があります。
私は、欠点も多く注意を要すると思います。
少なくとも私や私の家族が椎間板ヘルニアや手根管症候群になったら、現在のところ、その手術は受けません。
他にもいくつかのことがあります。
手術は何の手術でも上手で経験豊富な先生にしてもらいたいのは誰でも考えることです。
遠慮せずに、先生の手術の内容(できれば、低侵襲でかつ安全性の高い手術)や手術実績(数)を聞いて、納得してから受けるべきです。
結論的には早めに専門医にかかり、診断・治療方針、手術をしたほうが良い場合の症状とはどのようなときかを聞くことだと思います。

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